地域密着型の人気パン屋さん”ひげぱん”のこだわりと働く人々
横浜市港北区・都筑区にある人気店、ひげのぱん屋さん。オーナーの横澤さんと人事・企画運営に携わる石灘さんに、お客さんを惹きつけて離さない魅力あるお店の秘密や、そこで働くスタッフにまつわるエピソードを伺ってきました。
オーナー 横澤公(よこさわ いさお)さん
人事・企画 石灘幸子(いしなだ さちこ)さん
パン×カフェで表現する世界観
横浜市港北区と都筑区に店舗を構えるひげのぱん屋さん。
はじまりはオーナーの横澤さんが40歳のとき。
「一度きりの人生だから自分が本当にしたいことをしよう!」とパン職人になることを決意。
こだわりを詰め込んだ”ひげぱん”は大人気店になり、お昼時には店の外まで行列ができるほどです。
北海道美瑛産の小麦で作られるバラエティに富んだパンはどれも香り豊かで、食べる前から幸せな気持ちでいっぱいになります。
「パンの美味しさを提供することはもちろん、心地よい場所を創造することも大事にしています。
併設したテラスは井戸端会議に着想を得ていて、地域のコミュニケーションの場になれるよう意識しました。」
前職は店舗デザインをしていたという横澤さんのこだわりが詰まったテラスは、木のぬくもりを感じる温かみあふれる空間です。
「テラスで焼き立てのパンを召し上がっていただくだけでなく、生活の中の癒しとしてお客様に寄り添う・・・そんな場所、存在でありたいと思っているんです。
親子で楽しめるパン作りイベントを開催するなど、パンを通じてお客様へ感動をお届けできる地域密着型のパン屋さんを目指しています。
この春にはいちごファームをオープン予定で、近隣に住むご家族にいちご狩りを楽しんでもらおうと計画中です。」
イベントにはスタッフの方がお子さんを連れて参加することも多いそうです。
「お客様だけでなく、スタッフにもパンを通じて幸せになってほしいと思っています。
一緒に働く仲間なので、他人だとは思えませんよね。
スタッフに対してどういう関わり合いができるのか、それはオープン時からずっと考えていますよ。」
大事なのは”ひげぱん”で働きたいという意欲
ひげぱんには12名のママスタッフがいて、サンドウィッチ製造や接客、商品開発に携わっているそうです。
夏休み中にお子さんと一緒に出勤をする方もいて、休憩室や横澤さんのご自宅でママのお仕事の終わりを待っている子もいるんだとか!
「採用の際に大切にしているのは、ひげぱんで働きたいという意欲や、パンを通じてお客様へ感動を届けたいという企業理念に共感し、同じ方向をみてくれる人であるかということ。
その人の属性で判断するようなことはしたくないと思っています。」
ママスタッフの視点が活かされることもあるとのこと。
「家庭料理とコラボレーションしたパンを開発してくれますね。
きゅうりの一本漬けをコッペパンに挟んだ商品を開発したママスタッフがいて、最初はみんなで大笑いをしていたんですが、食べてみたらすごく美味しくて。笑
夏の定番メニューになって、リピーターされるお客様も多い人気商品なんですよ。
家庭で包丁を握っているママ・主婦スタッフは心強い仲間です。」
好きなことを軸に仕事探しをする
人事・企画運営に携わる石灘さんは4人のお子さんのママです。
「育児と仕事を両立することはたしかに大変です。
でも、育児も仕事もひとりでできることではありません。
家族や職場のスタッフなど周囲の人とコミュニケーションをよくとって、理解と協力を得ることが大事だと思います。」
ひげぱんでは、お店とスタッフが共に成長し、共に幸せな人生を得ることが大切だと考えていて、働き方についても積極的に話し合える環境にあるそうです。
仕事選びについて、石灘さんはこう話します。
「待遇や条件だけで仕事を探すのではなく、自分がやりたいこと、携わりたいことにフォーカスするのが大切だと思っています。
そうすれば、いざ両立が難しい状況になっても頑張れるし、どうすれば両立ができるのかその道を模索しようと思えるはずです。」
“パンを通して人々に感動を届けたい”その共通の想いを持った仲間たちの頑張りが、お客さんを惹きつけて離さない“ひげぱん”の秘密のようです。
文:平野優子 写真:川崎茜
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