コロナ禍で非正規女性の「学び直し」がブームって、でも仕事につけるの?
学び直しでスキルを複線化がブーム?雇用不安に備える。
毎週1回、スタッフブログで「はたらく」を「ひろげる」につながるニュースや時事問題を紹介していきたいと思います。
コロナの影響で収入が減ったり、仕事がなくなったりした女性が多いというのは、皆さん耳にしたことがあると思います。
今月公表された令和3年版男女共同参画白書では、「女性不況」との言葉を用いて、女性へのしわ寄せの深刻さを指摘しています。
総務省の労働力調査によると、最初に緊急事態宣言が発令された昨年4月、雇用者数の落ち込みは女性に顕著で、前月に比べ男性は35万人減、女性は74万人減なんだとか。
コロナで大きな打撃を受けた飲食・宿泊業などの雇用者は女性の割合が高く、かつ女性の非正規雇用の割合が高かったことがその理由なんだそう。
私たち子育て中の女性にとって、決して無視できない事実です。
コロナだけでなく、例えば夫の転勤や親の介護、子どもにまつわる様々なこと・・・女性の仕事はそういった外的要因に左右されやすい面がありますよね。
ニュースによると、こうした雇用の不安定さに備えるべく、学び直しでスキルを複線化する女性が増えているんだそうです。
最近よくwebデザインやwebライターといったスクール。
スクール運営会社のタイマーズによると、「以前は事務職の方が受講することが多かったけれど、コロナ禍を境に、飲食店やアパレル業に勤める女性の割合が増えた」んだそう。
また、社会人の学び直し講座の情報検索サイト「マナパス」は、コロナ禍で女性のアクセス件数が増加し、今年1月は前年同月の約12倍だったと言います。
パソコンを使ったこのような仕事の場合、テレワークやフリーランスといった場所や時間、雇用形態にとらわれず自由度の高い働き方ができるので、女性、とりわけ子育て中の方に人気があるのはよく分かります。でも、本当に仕事があるのかは不安なところです。今後のお仕事需要を考えて、何を学び直すのかはしっかり考える必要がありそうですよね。
こうした学び直し需要の高まりについて、この産経新聞の取材にこたえて関西学院大経営戦略研究科の大内章子教授(人的資源管理)は、「コロナ禍で雇用を失うことが多かったのは非正規雇用の女性。今後も同じ事態が起こりうると想定し、学び直しによるキャリアアップや、キャリアチェンジを考え始めたのではないか」と指摘しています。
現在は昔と違って、年功序列で給料がどんどん上がっていくとか、終身雇用で一度就職したらずっとその会社で働き続けられるとか、そのような時代ではなくなってきています。
私たち子育て中の女性だけでなく、男性も同じように、不安定な状況の中働いている人も多いのではないでしょうか。
そうなると、リスクヘッジのためにも女性も働いていた方が万が一の時に安心ですし、学び直しによりキャリアアップやキャリアチェンジを図り、より良い条件で仕事ができるならそうしたいと考える女性が多いのかもしれませんね。
正社員であっても安定した雇用が約束されているわけではない今の時代、学び直しをしてスキルを複線化させておくというのは、これからの女性の働き方のスタンダードになっていくのかもしれません。
スキルの複線化に向けた準備は、独身のころからやっておくことが求められるのかもしれませんね。
0コメント