パラレルワークで収入とチャレンジを両立させる働き方を

横浜市都筑区のセンター北駅に隣接する「ヨツバコ」6Fにある「ものづくり工房」でワークショップを企画・開催する阿部瑠津子さん。実は自身でWebサイト制作・運用委託を請け負う会社も立ち上げた3児のママです。子育てをしながら「自分らしくはたらく」現在のパラレルワークをどのように確立したのか、その秘訣を伺ってきました。

ものづくり工房

阿部 瑠津子さん



「ものづくり」に対する強いこだわり。うまくいかずに模索する日々


学生時代は服飾科でデザインの基礎から仕立てまでを勉強していたという阿部さん。


そのとき、アグレッシブに活動して輝いている周りの学生たちと自分を比較してしまい、自分の強みはなんだろうとすごく悩んだそうです。


このままだと何にもなれない、これだ!と誇れるものを見つけたいとの想いで1年間休学。


岡山にある当時好きだったジーンズの藍染工房に押しかけ、基礎から教えを請いました。


復学・卒業後、その工房が都内に構えた事務所に就職。テキスタイル(※布製品における生地・柄のこと)やジーンズに携わる仕事に就きます。


しかし、次第にジーンズに対するこだわりが強くなりすぎて、自分の作りたいものと会社から求められるものとのギャップに苦しむように。


シンプルにテキスタイルやジーンズに向き合いたいけれど、ものを売るためには流行りの刺繍やダメージ加工をしなくてはならない・・・。


阿部さんは、仕事と好きなことを切り離すことを決意し、飲食関係の販売職に転職します。 



やりはじめたら、それがスキルになっていく


その後、第一子の妊娠を機に専業主婦へ。


そして第二子出産後、転機が訪れます。


知り合いの社長さんからの依頼がきっかけとなり、コンテンツマーケティングを用いたWebサイト制作・運営をすることに。


 Windows95の時代からパソコンが好きで、中学生のときに友人と一緒にWebサイトを作ったこともあったという阿部さん。


もともと興味があった分野ということもあり、勉強をして知識をアップデートしながら、依頼されたWebサイトを立ち上げたそうです。


「日本アフィリエイト協議会主催の勉強会に参加してSEO対策の最新情報を収集。インターネットで調べながら理解を深め、自分のサイトに実装していました。

考えるよりまず動いてみる!足りないスキルは勉強して補う!

という考えで、育児をしながら仕事を再開することに大きな不安はありませんでした。」



ご縁からひろがる働き方。ふたたび「ものづくり」の道に


その後、長男の通うプログラミングスクールのオーナーさんにWebサイト制作を依頼されたのを機に、働き方が広がっていきます。


スクールで使用していたレーザーカッターや3Dプリンターを使って、阿部さんの「ものづくり」へのこだわりを生かした、デジタルファブリケーション(※デジタルデータをもとに創造物を制作する技術のこと)を用いたワークショップを開催することに。



前述したWeb関連の仕事が軌道に乗り安定した収益を生んでいたため、新しいチャレンジとして「ものづくり工房」運営をはじめます。


「「ものづくり」の一番の喜びは、そのものを触った人が「もの」を通して幸せになること。そんな「ものづくり」を子どもたちに伝えることで、子どもたちが作り手になり、誰かのために「ものづくり」をしてくれたら本望です。」



自身の強いこだわりと売れるためのものの相違から一度は退いた「ものづくり」の道。


次は、未来ある子どもたちが「ものづくり」を通じて幸せを広げていく、そのお手伝いをするような気持ちでワークショップを開いていると話してくれました。



現在は、工房での不登校児の受け入れを準備しています。


発達障害や不登校児の子どもたちのものづくりへの取り組みを見て、ものづくりが自己表現につながっているのを肌で感じたのがきっかけでした。


保護者の方から、学校には行きたがらないけれど工房は楽しみにしている、という声をもらい、母として共感することも多かったといいます。


保護者の気持ちにより添いながら、子どもたちのやってみたい!を一緒に応援するような工房を目指して邁進中です。 



文:平野優子

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子どもを育てることは、人それぞれ、あまりにも状況が異なるのに、働く選択肢が多様でないために、女性だけが、生活の変化に合わせて、それまでの仕事を見直すことと向き合わなければならないのが現状ではないでしょうか?



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